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三、まさか、最初の仲間が魔王だとは。②
魔王は救世主を愛しているので、世界を襲わないと約束した。
よって魔王と王都は今や同盟した相手同士。
俺と魔王は、ベッドであはんうふんしようと思ったその夜、宴に招待され夜通しユージン王子たちから手厚い接待を受けたのだった。
「魔王様、お取りしましょう。何が好きですか?」
ユージンの所有するハレムの美少年達が踊る中、先ほどの美少年が目の前の御馳走を見てそう提案する。
すると、俺の胸や尻を撫でつつ抱き締めていた魔王が、死んだ目で美少年を見る。
「地雷は、ショタ。女みたいな受。触手からのアヘ顔ではなくトロン顔。ああ、あと女体化」
「え?」
意味が分からずきょとんとする美少年に、魔王は下がれと手を振る。
「18歳以上のガチムチ以外は興味がないのだ」
「も、申し訳ありません。すぐに用意致しますっ」
用意しちゃうのかよ。用意できるのかよ。
ちらりと美少年を見ると、緊張して頭が真っ白になっている様子だった。
「あの、ではお好きなものは?」
好きな食べ物とか、200年生きる秘訣になるかもしれねえと他の者たちも聞き耳を立ててるのが分かる。
「好きなモノ……」
魔王は死んだ目で遠くを見ると、口元を歪ませる。
「屈強で誠実で勇敢な男が、M字開脚に縛られ転がされてるのは、滾るな」
そんなんじゃねえ。
「あとは……ベッドに押し倒して、両手を上にひとくくりにして見下ろす瞬間、悔しそうな顔をするのもいとおかし」
「いとおかし!」
「ああ、『お前、椅子になれ』と初めて言われた時のあの絶望した顔に似てるな。わかる」
国民を守るはずの王子までも同意しながら現れてしまった。多分、この二人が同盟組んだら世界が滅亡すると思う。
が、なぜか魔王は王子を鼻で笑い飛ばした。
「お前と俺は違う。お前のハレムはなんじゃ。女にちん○こが生えたような軟弱なやつらばっか」
「美しく生まれた美少年たちを保護して何が悪い。愛でて愛でて、愛でて、愛でて、蕾が膨らんだ瞬間、その花を散らす。その面白さをお前は知らない」
「は、笑止」
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