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第1話
中学一年生
9月9日
僕は冬城 郁(とうじょう いく)
今日、生理男子となった。
ちなみに室井 春(むろい はる)は僕の彼氏で付き合い始めたのは6月………
この月は、全校クラス対抗戦がある。
みんなでドッヂボールをするのだ。
俺は体調を崩していて、それに気づいて声をかけて保健室まで連れて行ってくれたのが同じクラスの春だった。
それから、一週間後くらいに春に告白されて
今に至る。
どっちかが受けにならなきゃいけないことは覚悟してたし
明らかに俺の方が受け向きだとも確信してた。
4時限目の体育の後、謎の腹痛と腰痛。
トイレに行ったら、
それがわかった。
見事な程に下着が血の海。
「うわぁ・・・・・ ナプキン持ってない・・・・」
どうしよ・・・・・
そうこうしていると春が外から声をかけてくる。
「おーい。大丈夫か? 生きてる?」
「・・・・・生きてない・・・・・どうしよ・・・・・」
「な、なにがあった!?」
「あ、春! 真羽、連れてきて!!」
真羽こと、卯月 真羽(うづき まう)
隣のクラスの友達。
「お、おう?」
頭に?を浮かべているであろう春が曖昧な返事を返した。
すぐに連れてきてくれた。
「郁ー?どーしたのー?…あ!まさかそのまさか?」
「そそ!持ってる?あれ・・・・・」
「オケ!少し待って!」
真羽は、小六のときに生理男子なったらしい。
まだ、彼氏はいない。
「持ってきたよー!付け方わかる?」
「ん、多分大丈夫。」
「なら、よかった。わからなかったらきいてね!」
なんとかナプキンを付け終えてトイレから出た
「ほんと助かったよー。ありがと真羽。」
「いやいや、こんなのどうってことないよ!」
「ほんとに突然なるものなんだ…」
「そうだよー。保健でやったとおり、1ヶ月ごとに来るよー!」
「もうヤダ・・・・・」
「ハハハ仕方ないよ。受けになった宿命だよ。」
「宿命かぁ・・・・・」
「・・・・・宿命って?」
まだ頭に?を浮かべる春に真羽と郁は互いに見て笑いあった
「春、ありがと。 真羽を呼んできてくれて」
「大丈夫?」
「うん!もう大丈夫!」
「そっか。」
そう言って春は郁の頭を撫でた。
「じゃあね、郁。相談ならいつでも乗るから!」
「ありがと!!」
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