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第19話

暁side 「あ、あの!」 ボードゲームを始めた奏芽達3人に暁が声をかけた。 「何。」 顔を上げることなく奏芽が答える。 「お腹すきませんか?」 その言葉に反応したのは達だった。 「今何時だっけ?」 「もうすぐ5時。」 手元のケータイをみて爽が答えた。 「あー、なら肉まんとアメリカンドック」 「俺はピザマン。」 「おにぎり。梅以外。」 「は、はい!えっと・・・達さんが肉まんとアメリカンドック。爽さんがピザマンで奏芽さんがおにぎり。でいいですか?」 復唱したが誰からも返事はもらえなかった。 「・・・・行ってきます。」 「あ、ストップー。」 停止を呼びかけたのは奏芽だった。 「なんですか?」 奏芽は手を差し出してきた。 「えっと・・・なんですか?」 「スマホ。置いていけよ?」 誰とも連絡を取れないようにするためだとわかった。ここで逆らえば、外にすら行かせてもらえない。頷いて指示に従った。

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