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第20話
奏芽side
顔がうるさいあいつはコンビニに行ってくれたし、ケータイも取り上げた。
まぁつきが警察に電話する根性がないことぐらい知ってる。
はじめは強がってたが、今や俺に従ってる。
さてと、始めるか。
「おい、やるぞ。」
その一声に爽と達が不敵な笑みを浮かべ頷いた。
建物の廊下を三つの足音と笑い声が響く。
郁は今頃震えてんだろーか?
俺たちを恐れればいい。
怖がればいい。
そして従えるようにしてやる。奴隷のごとく。
「郁?」
ただ読んだだけでビクッと体を大きく跳ねさせる。震えは相変わらず治まるどころか増している。
そうだ、俺たちを恐れろ。恐怖を抱け。
その分お前をもっと地獄のどん底まで落としてやる。
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