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第63話
了side
ウトウトしつつ「遅いな」と思いながら寝室で待っていると、郁と陽太が一緒に入ってきた。
「川の字で寝よっ。郁が真ん中ね。」
突然陽太が昔のように寝ようと言い始め疑問に思った。
けれども「何年ぶりに3人で同じ布団に入っただろう」と懐かしくなり、微笑みながら立ったままの2人に「2人とも早くおいで」と声をかけた。
ダブルのベッドに3人は流石に少し狭いが、郁と陽太が小柄な分マシだ。
「どう?寝れそう?」
「…うん。」
「…寝れないのか?」
「そうらしいんだ。だから3人で寝ようって思って」
「そうか…なら郁に抱きついて寝よう」
「えっ。」
「嫌か?」
「驚いただけ…」
「うん!よし、了と郁にギュってして寝よっ。」
そう言ってくっついて眠った。
はじめに寝付いたのは郁だった。
「一安心…だな。」
「うん…」
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