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8. 2
仲の良い友人たち5,6人と新年会をやった日
政実の家の近くにある、馴染みの居酒屋で
飲んで、カラオケに移動して騒ぎ。
そのまま政実の家に泊まった。
俺だけじゃない2人の友人も一緒だ。
珍しい事じゃなかった。
朝、目を開けると、村山という友達が
まじまじと俺の事を眺めていた。
「何だよ」
俺がうるさそうに言うと、村山が、あごめんと
言って離れる。
「いや、お前ら…ついに昨日やったんか?
ってゆう格好で寝てるから」
「は…?」
俺は政実のベッドで、政実の腕枕で寝ていた。
ガッツリ足まで絡ませて。
「ぁぁ…やったかもな…ってゆうかやってた?」
俺はいつものように平然と、冗談を言いながら
起き上がった。
内心では、うわぁ!と叫んで飛び降りたい
思いだったけど…。
「まぁ残念ながらそんな面白いものは
見れなかったよ」
村山は俺たちの寝ているベッドのすぐ下に
敷かれた布団で寝ていた。
「…昨日ネギめっちゃ重かった~」
政実もアクビをしながら目を覚まして言った。
「いや、昨日寒かったんだ
おまえが布団取るから…」
適当な言い訳をする。
「しかしあれだな、政実もよく平然と寝れるな
俺だったらムラムラして寝れね~」
村山が笑いながら言うのを、お茶を飲みながら
あえて聞き流す。
「ネギ気を付けないと、村山に襲われるよ」
「おぉ、気を付けるわ」
俺は無表情で答えた。これ以上この話を
膨らませたくなかったから興味のない顔で
テレビをつけた。
「村山そっち経験あるの?」
政実が嫌な方に話を掘り下げていく。
俺はドキドキしながらテレビだけを見つめた。
「無いけどさ、俺いけるな、多分。
相手によるけど」
「へぇ~まじで? 俺は今のところ無いな~
おっぱいないと、Ω相手でもそんな気にならない」
「だろうな~
じゃなきゃネギとそんな
くっついて寝れねーよ」
村山が、ガハハハと大声で笑った。
俺は聞かなかったふりでテレビを
見つめ続けた。
ー 知ってる。そんなの知ってるよ。
今さら別に傷つきもしない。
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