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8. …ならば

それからは俺たちは頻繁に会っては 体を重ねるようになった。 多くは蓮から連絡があり、食事をおごってもらい エッチをする。 蓮のマンションでする事が多かったが ホテルも時々利用した。 俺のアパートでするのは、近隣にナニをしているか ばれるのが心配になるから、したくないと言う 理由だった。 心配というのは、行為がばれる心配ではない 俺がΩだと近所にばれるのを心配してくれていた。 蓮は普段、大胆で恐いもの無しの αらしいαだったけど、反面とても心配性だった。 俺が夜一人で出歩くのを嫌ったり、 発情期には心配のあまり俺を家に囲った。 俺のフェロモン異常はあの時だけで、 次の発情期にはちゃんと薬が効いて 仕事だってちゃんと出れたのに。 発情期に家に囲われた時は、さぞかし毎晩 ヤりまくる気だろうと思ったけど、5日間囲われて ヤったのは2日だけだった。 囲っておいて、自分は朝帰りの日もあったし ただ心配でセキュリティが整っていない 俺の部屋には帰したくなかっただけのようだ。 そして、なぜそんなに心配するのか 理由を知るのは、ずっと後の事だった。 俺からも何度か誘った。 始めは何と言って声をかけようかと悩んだ。 とてもじゃないけど、蓮のように エッチしよう! …なんてズバリ言えない。 結局(ご飯おごって)とメッセージを送った。 そして、それがお誘いの言葉として定着した。 蓮の予定が空いていれば(いいよ)と返事が来て 都合が悪ければ、必ず別の日にリスケしてくれた。 俺は、なんだかんだ蓮に甘えていた。 蓮と頻繁に会うようになって、政実の所に 会いに行く回数はずっと減った。 それでも政実への想いは、消えず。 会っているときはエロい事ばかり考えるように なった。 政実はどんな風にするんだろう。 どんな声を出すんだろう。 どんな風に俺に触れるんだろう。 妄想ばかりが膨らんでいた。

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