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第七章・8
理性が飛んでいく気配を感じ取っていたのは、徹も同じだった。
逸る気持ちを鎮めようと、樹里にフェラを命じたのは良かったが、それが逆に彼を追い詰め始めていた。
ペニスを掴み、夢中で舌をひらめかせる樹里。
いつもの穏やかな彼の奉仕は、そこには無い。
舐めしゃぶり、吸い付く樹里は、ひたすら徹を味わっている。
「ん、んぁ。ふぅ、ふぅ、うぅん。はぁ、あ、んんッ!」
欲情に眩んだ眼をして、喘ぎながら徹を愛している。
そんな樹里に身を任せているうちに、徹は普段の余裕をどんどん失っていった。
「樹里、いやらしいな。そんなに欲しいか。んん?」
徹は初めて、咥える樹里に腰を突き動かした。
「ぅくッ! う、うぅ、んッ!」
髪を掴み、喉奥へ激しく抽挿する徹を、樹里は受け止める。
女の膣を思わせるほど柔らかく温かな、樹里の喉。
無性に心地よいが、時折きつく締まっては徹を追い詰める。
「出すぞ、樹里。いいな」
本番前のフェラで果てるのは、初めてだ。
徹は身をもって、Ωの、樹里の淫力を知らされていた。
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