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08 世界で一番愛してる。

「…んっはぁっ…ふは、まいったかすぐるっ……すぐる…? おい、すぐ……んんんっ!!?」 「……ん、ふぅ…っと、はは、これで真哉くんとのキスが三回になったね」 「は、え……な、何でオマエの方からき、す…」 「え、だって好きな相手とならいっぱいキスしたくなるものでしょ?」 「――…へ?」 「ふふ、何だかすごい勢いでコトが進んでいってびっくりしてついポカンとしちゃったけど……でも、これからはこうして真哉くんとたっぷりイチャイチャできるんだね、嬉しいなぁ♡」 「いちゃ…? え、ちょっ…すぐるオマエ何言って…」 「真哉くんからのお墨付きも貰ったことだし、今日からは堂々と『真哉くんの恋人』として、君を推していくから覚悟してねっ♡」 「こい、びと……はっ恋人ぉっ!!?」 「というわけだから、真哉くん、」 「えっあ、なっ何っ……ひゃああんっ!!?」 「はは、声思った通り可愛い♡ ――好きだよ、真哉くん。僕も真哉くんのこと世界で一番愛してる。だからどうか、君の全部を僕にくださいな♡♡♡」 「っ、すぐる……ってんんっ、んあぁっ♡♡♡」  キスらしいキスとはとてもいえない、乱暴な勢いだけの二回目のキスをし勝手に満足したオレであったが、突然ぐるんっと、馬乗りになっていたはずのすぐるに押し倒されるような形を取られ  ――そして、三回目のキスと共に、何故かそのすぐるから気づけば『愛の告白』を受けていたのだった。  訳がわからないまま四回目のキスをされ、 「確かに僕が好きなのは『所沢まや』ちゃんだけど、でも初めて恋をした相手は『所沢真哉』くん、君なんだよ」   そう耳元で甘くとろけるような声で言われた時には、もうオレ――所沢真哉のすべては、目の前の男、園田すぐるのモノになっていた。

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