41 / 54
次の日の朝
………
……
…
その次の日の朝。
「翔平の馬鹿っ」
俺はかなり不機嫌だった。
昨夜のアレで起きれなくなって、今日はほぼ講義をサボるはめになったからだった。
「翔平のせいだから。今日は出なきゃいけないやつだったのに!!」
「ごめん。だって、雅ちゃんのあんな、エロイ姿見ちゃうとさ。ついつい」
馬鹿野郎。ぐーでなぐろか。
「単位とれなかったら、翔平のせいだから」
「大丈夫。単位とれなくっても俺が責任をとるから」
にっこり笑いながら言う翔平。
「どういう意味?」
「うん?だって、雅ちゃん。俺のとこに嫁にくるでしょ?」
……何?言ってるんだ?
「嫁?!ってさあ。翔平、俺がオトコだって忘れてない??」
「もちろん、忘れるわけないよ」
「じゃ、なんで嫁とか言うんだよ?」
「だって、婿じゃないから」
そんな理由か??ねえ?
「でもそんなのイヤだ」
「なんで?俺のとこにきちんと正式に来るってことだよ?雅ちゃんの親にも挨拶しないとね」
「って…待てって」
それは、ヤバイだろ?
うちの親フツーのサラリーマンだから。とりあえず。こんなバブリー派手翔平が行ったら腰抜かす。
いや、そうじゃない。その前に……。男同士でそういう関係になってるって言おうもんなら、
……きっと倒れる。
それに、今、翔平といっしょに居るっていうのも、親にはまだ言ってない。俺が前に住んでいたマンションを引き払う時は、友達と住むって言っただけだし。仕送りはしてもらってるけど、今、殆ど翔平掛かりだし使っていない。
「俺、就職したい」
そう、翔平との生活はとっても心地いいけど、でも。
「うーん。じゃ?俺の会社に就職する?」
ニコニコして言う翔平。
「そうそう、秘書になるとか?」
ものすごく嬉しそうだった。
「……何かすごい想像してるんじゃないの?」
……その想像ソレ多分なにか違うと思う。
「翔平のとこには行かない。別の会社にするから」
しばらく沈黙。の後、いきなり翔平が言った。
「……だめ」
「……なんで?」
「絶対セクハラされるからだめ」
「みんながみんな自分と同じと思うなよ!それに、なんで、翔平の許可がいるんだよ」
「雅ちゃんかわいいし、心配だから」
と翔平は言ってギュッと抱き付いて来た。
.
ともだちにシェアしよう!