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俺って乳首、性感帯だったか……!? 思いがけない快感に戸惑っているうちに、つぐみはまるで子猫のようにちゅくちゅくと音を立てて周の乳首に吸い付いてきた。 「……っ」 思わず、しがみつくようにつぐみの柔らかな髪に指を埋(うず)める。 「あ……っ」 歯を立てられ、上ずった声が出た。 「み、みぃ、ダメだって……! それに今日は学校だろ!」 「ごめん、周さん、もう我慢できない。まだ時間あるし、周さんには入れないから。舐めるだけだから」 胸もとからつぐみの切羽詰まった声が届く。 「俺、自分のは自分でするし」 厳然とそう言うと、自身のパジャマのズボンを片手でずり下げた。 つぐみはいつも周が買ってやったパジャマを律義に着ている。 青空模様のネル生地のそれから、すでに硬くなっている茎が顔を出す。 「んん……っ」 周の乳首に舌を這わせながら、つぐみは自身の雄を扱き出した。 「あ……っ、ん」 つぐみの艶っぽい喘ぎ声が耳をくすぐり、周は束の間陶然としてしまう。 「みぃ……っ! いい加減やめろ!」 しかし我に返ってその肩を押しやり、咎めるように名を呼ぶと、つぐみが僅かに視線を上げた。 「……いつも、周さんとヤるの想像しながら抜いてるんだ……、俺」 つぐみの端正な頬に自嘲するかのような笑みが滲んでいる。 「本物の周さんの身体触りながら抜けるとか、すごく、幸せなんだもん……」 「…………」  悲哀の籠った眼差しと切実な声音に、つぐみの肩を押す周の腕から、つい力が抜けた。 するとそんな周の不意をついて、つぐみの舌先が首筋を下から上へとつっとなぞっていった。 「……っ」 ぞくりと肌が粟立つ。 「周さん……」 耳元で声が聞こえたかと思うと、周の耳朶が熱い舌にペロリと舐められた。 「……!」 逃げるように身動ぎするが、追いかけてきたつぐみの唇に耳たぶを捕らえられる。 そのまま甘噛みされ、微かな痛みとそれを超える官能に、周の頭の中は一瞬、真っ白になった。 「あ……、周さんって、ん……っ、耳も、美味しい……」 囁きながら、つぐみは耳奥にぬるりと舌を差し入れた。 「……っ!」 くちゅりと、淫靡な音が脳にダイレクトに届く。 「きっと、周さんはどこを食べても、美味しいんだよ……。ねぇ、もっと食べたい、いいでしょ……?」 つぐみが周の身体を布団に押し倒そうとする。 箍が外れてしまったつぐみに、周は身の危険を感じた。 「ま、待て……っ! みぃ! わかったから!」 周は焦って左手で身体を支えると「くそ……っ」と小さく悪態を吐いて体勢を立て直した。 そして、つぐみの両脇に手を差し入れ、その身体を自分の脚の間に座らせる。 「……わっ? 周さん……?」

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