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26話
「残っていただき、ありがとうございます。
実は、掲示板にも載せましたが、
このアンクレットの持ち主を探しています。」
「...!!!!」
レオの持ってるものを見てやっと状況が把握出来た。
僕の嫌な予感は当たってた。
まさか、持ち主探しなんて...
「拾った正確な場所はお教え出来ないのですが、校内ということは確かです。」
いつ落としたんだ?
まさか、クローゼットから出た時?
どうしよう。
僕のだって言って、返して欲しいけど...
それはもっと無理だし...
そんなことを考えていると今まで黙っていた壱哉さんが口を開いた。
「この中にいることは分かってる。
早く、出てこい。」
ドスの効いた低い声にみんなが圧倒されてる。この中で出て来いって言う方が無理な話だよ...
「壱哉、そんな聞き方じゃ誰も出てこないよ...」
レオの言う通りだ!
さすが、幼なじみ笑
って、感心してる場合じゃない!
「次に、フランス語を話せる生徒以外は授業に戻ってもらって構わないです。」
もし、残ってアンクレットの持ち主だと
断定されたら困る...
ここに残るのは色々と危険だ。
そう、判断した僕は部屋から出ることにした...
今回は沢山の生徒が出ていくみたいだった。
ぞろぞろ出ていく生徒に挟まれながら、
あと少しで出れる!そんな時だった。
「Ne te retourne pas!」
壱哉さんの言葉が部屋中に響き渡った。
僕はとっさにその場に立ち止まった...
出ていく生徒の中でただ1人だけ、
前を向きながら...
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