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28話

部屋の中に残った生徒は2人。 これは、地獄だ... 「なぜ、フランス語が喋れるのに部屋から 出ようとしたんですか?」 京介先輩に問い詰められて少し、後ずさりしてしまった... 「す、すみません。 少し、分かるだけなので喋れる...という訳ではないかな...っと思ってしまいました...。」 昔から、氷室先輩の目が苦手だった。 何でも見透かされてるような、そんな感じがして... 「フランス語の授業を取ってるそうじゃないか? 最初の授業で教師が驚くほどネイティブな 発音だったと報告が来てるが?」 ギクッ 「あ、えっと...」 忘れてた... 京介先輩の情報網は凄まじいんだった。 どうしよ... 「あれ?吉永くん?吉永くんだよね?」 じっと下を向いていたら、レオが僕に気づき、話しかけてきた。 「レオルー、この生徒のこと知ってんの?」 千景先輩が僕を指しながら 興味津々にレオに問いかける。 「新入生代表の時の...」 大和先輩が答えてくれたが、 それに被せるように千景先輩が口を開いた。 「あぁー!モジャ男くん!」 千景先輩... 昔の写真見せた時につけたあだ名と 同じあだ名つけるのやめてよ... 「あ、あはははは...」 でも、話が逸れてくれた。 レオないす! 「でも、なんで名前まで覚えてるわけ?」 千景先輩。 なんでそんなとこ聞くのさ... 「あぁ、昨日...」 レオが昨日のことを話すのはまずい。 色んなことがバレてしまう。 僕はレオの方を向き、首を横に振った。 みんな、レオの方を向いていたから、 僕の行動には気づいてなかった。 お願い!気づいて...

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