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短編4 [教師×生徒]
「お風呂出来たよ。祐希さん。」
「祐希でいいよ。さん付けなんか違和感。」
「わかった。」
「お風呂行こうか。」
祐希は僕の事どう思ってるんだろう…
「舞都?どうかした?」
「なんでもないです。」
「嘘。絶対なんか隠してるでしょ。」
「か…隠してません…」
「言って…?俺…舞都が心配だよ…」
そう言って、祐希は僕を抱きしめる。
「そういう所ですよ…」
「え、どういう事?」
「そうやって!僕の事抱きしめたり、優しくしてくれるからですよ!」
「……へ?」
「そうやって…僕だけに笑ってくれたり抱きしめてくれたり優しくしてくれたりするから…!!先生の事…祐希の事好きになっちゃったじゃないですか!」
「舞都…今から驚かせてもいい?」
「なんですか…」
「俺も舞都が好きだよ。」
「え…?」
「他の奴なんかに笑って欲しくない。他の奴なんかに抱きしめられても欲しくない。それぐらい、舞都が好き。舞都。俺と付き合って?」
「そんなの…断れる訳無いじゃないですか…!祐希…好き…。大好き…」
「俺もだよ。大好き。」
僕達は先生と生徒。でも今は違う。先生としての祐希じゃなくて、同居人としての祐希と付き合う。どちらも変わらないと言われても…僕は祐希が好き。これからも…どうか一緒にいられますように…。
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