17 / 216
第一章・15
まさか名前を呼んでくるとは。
媚薬で朦朧となりながらも、相手が私とは認識しているのか。
わずかに怯んだ指先から逃れ、ルキアノスはギルの胸にむしゃぶりついた。
不意を突かれ、ギルは思わず声を上げていた。
「あ! あぁッ!」
こうして欲しいんだよ、ギル。
こうやって欲しかったんだよ、俺は。
ルキアノスは、ギルの乳首を大きく舐めあげ、唇に挟んで強く吸った。
吸いながら、舌先でちらちらとその頂を掘り起こすように舐め弾く。
ギルの呼吸が、しだいに荒く激しく耳に聞こえてくる。
「っは、ん、ぅ。くッ、うぅ……」
ルキアノスの愛撫に応えて、ギルの下肢は硬く張りつめだした。
みるみる充血してゆく体の中心。
単純に、胸をいじられているからではない。
そうしているのがルキアノスだからという点で、激しく興奮していた。
ともだちにシェアしよう!