115 / 135

12

**** 俺の代わりに男達の相手をしてる藍堂だが、二人目がイったと同時に藍堂が俺にもたれ掛かってきた。 さっきまで余裕な顔をしていた藍堂だが、流石に連続は無理があったのか。 「おい、藍堂」 「っ、…うるせぇよ…」 するとゆっくり顔を上げた藍堂だが、身体には力が入らない様だ。 微かに息を乱し、いつも涼しい顔をした藍堂の額には汗が滲んでいた。 こんな藍堂、初めて見る。 「んじゃ、最後俺な。藍堂ぐったりしてるけど、飛んだ?」 「っは、誰が…はやく、しろ…」 「流石藍堂。挿れるぞ」 「お、い、もうやめ…んむ」 明らかに無理をしている藍堂に、俺は男を止めさせようとしたが、藍堂に口を塞がれてしまう。 藍堂はプライド的に、男を拒否する事が出来ないんだろう。 心配してやってるのに、余計なお世話だと言わんばかりにギロリと睨んでくる藍堂。だが次の瞬間、藍堂の口から聞いたことも無いような声がした。 「っあぁ、ん、っく、は…」 「うっわ、今の声やべ」 「こんな声出るのかよ」 「やば、俺また勃ちそー」 その声は確かに藍堂が発した物だ。鼻から抜ける様な高い声に、男達は興奮している。 俺は思わず驚いてしまい、すぐ横にある藍堂の顔を見た。 目を閉じ、苦しそうにに眉を寄せ、小さく開いた口から声が漏れている。 普通にしていればそこら辺の女よりも整った顔をしている藍堂だ。そんな藍堂の今の表情は、誰が見ても厭らくて艶かしい。

ともだちにシェアしよう!