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俺の代わりに男達の相手をしてる藍堂だが、二人目がイったと同時に藍堂が俺にもたれ掛かってきた。
さっきまで余裕な顔をしていた藍堂だが、流石に連続は無理があったのか。
「おい、藍堂」
「っ、…うるせぇよ…」
するとゆっくり顔を上げた藍堂だが、身体には力が入らない様だ。
微かに息を乱し、いつも涼しい顔をした藍堂の額には汗が滲んでいた。
こんな藍堂、初めて見る。
「んじゃ、最後俺な。藍堂ぐったりしてるけど、飛んだ?」
「っは、誰が…はやく、しろ…」
「流石藍堂。挿れるぞ」
「お、い、もうやめ…んむ」
明らかに無理をしている藍堂に、俺は男を止めさせようとしたが、藍堂に口を塞がれてしまう。
藍堂はプライド的に、男を拒否する事が出来ないんだろう。
心配してやってるのに、余計なお世話だと言わんばかりにギロリと睨んでくる藍堂。だが次の瞬間、藍堂の口から聞いたことも無いような声がした。
「っあぁ、ん、っく、は…」
「うっわ、今の声やべ」
「こんな声出るのかよ」
「やば、俺また勃ちそー」
その声は確かに藍堂が発した物だ。鼻から抜ける様な高い声に、男達は興奮している。
俺は思わず驚いてしまい、すぐ横にある藍堂の顔を見た。
目を閉じ、苦しそうにに眉を寄せ、小さく開いた口から声が漏れている。
普通にしていればそこら辺の女よりも整った顔をしている藍堂だ。そんな藍堂の今の表情は、誰が見ても厭らくて艶かしい。
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