116 / 135
13
「やべ、すげぇ勃つ…くっ、は」
「俺もまた勃った」
「ちんこいてぇ」
そんな藍堂に堪らず男達は興奮状態になり、藍堂に突っ込む男は滅茶苦茶に腰を振り、横の二人もまた勃起したそれを抜いている。
「っは、あ、ん、んぅ…んッ、あ」
身体を揺さぶられる度に藍堂の口から絶えず漏れるその声。
藍堂はもう、意識もはっきりしていないんだろう。
それをおかずにと言わんばかりに、男達は好き勝手にしている。
それが何故だがすごく、気に入らなかった。俺でも知らない藍堂の姿を、今日会ったばかりの奴等に見せている。
「……藍堂」
「ぁっ、ぁ…ん、むっ、ふぅ…」
気付いたら俺は、藍堂の後頭部を掴み唇を押し付け口を塞いでいた。
普段ならぶん殴られるが、意識が朦朧としている藍堂は、ただ俺に身を預けた状態だ。
何故だが、こいつらに藍堂の声を聞かせるのが嫌だった。
俺は藍堂に対してこんな独占欲を感じるのは初めてだったが、今はどうでも良かった。
「っは、藍堂は俺のものだってか?」
「最初から、付き合ってるって認めれば良かったのに」
「でも、これはこれでエロい」
男達の声など聞かず、俺はひたすら藍堂の声を塞いだ。
そしてようやく、三人目の男も精液を吐き出した。
****
「藍堂、もう変な奴等と絡むの辞めろよ」
「……」
「…俺等だけで良いだろ」
「…っは、お前そんな独占欲強かったか?」
「俺は、これ以上巻き込まれたくねぇんだよ」
「あーはいはい。トラウマだもんな」
「……助けてくれたのは、礼を言う」
「は、何お前きも」
「うるせぇ。てかお前も、コイツは俺のだとか言ってただろ」
「…聞こえてたのかよ」
「……」
「てめぇは、俺の玩具だろーが。他の奴等に好き勝手されてんなカス」
「藍堂、それなんか…」
「ぁあ?文句あんのかよマゾ野郎」
「いや、ありません」
独占欲強いのは、藍堂の方だろ。
ともだちにシェアしよう!