2 / 9
第1話 来る者拒まず
それからの忍はとても荒れた。
男に抱かれる快楽を消したいと思っても、身体はあの快楽を求め、男を欲した。
顔は童顔で可愛らしい容姿をしていた忍は、男子校に入学すると男に不自由する事は一度も無く、毎日のように男に抱かれ続けた。
一日に何人もの相手をした事もある。一回で二人以上を相手にした事もある。
「あっ……可愛いよシノブ……っ」
社会人になった今だって、誰とでも寝た。
でも、去る者は追わない。そこまでその人間に執着はない。
「イクぞ。イッちゃうよぉ……」
今だって、忍のア◯ルにガツガツと腰を振って童貞を捨てようとしているこの男も、初めてできた彼女の元へと明日には戻る。
でも、そんなの忍にはどうでもいい事。目の前の自分を抱く男がどんなに不細工で心が自分に向いてなくても、忍にはどうでも良かった。
欲しいのは男の猛ったそれだけ。
心はあの人だけを想っている。
「マサトぉ……っ」
そう。姉の恋人の男。正人(マサト)だけを想い続けるのだった。
ともだちにシェアしよう!