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俺様の契約獣は、野蛮な奴でした
何故こんな状態になっているかというと話せば長くなるが、蔵の中を掃除していた時に古びた箱を見つけ開けたのが始まりだった。
ジンが8歳の頃に遡る。
貴族だったエルビッシュ家は、取引先に騙されてしまい由緒正しい貴族の名を汚され落ちてしまった。
売れる物は売り、まずは生活を安定させる。そして、いつか騙した取引先の家を見返してやると再起を考えていた時期だ。
しかし、ジンはまだ幼く、掃除に飽きてしまっていた。そんな時に楽しそうなアイテムを見つけてしまったのだった。
ボロボロの紙には錬成陣らしきものが書かれており、蝋燭、手引書、そして金色の腕輪も入っている。
「ジン、掃除進んでるか?」
「進んでるって」
「それならいいけど、終わったらこっちも手伝ってくれ」
五つ年上の兄にバレると遊んでいると勘違いされてしまう。そもそも貴族だったのに何故執事やメイドのようなことをしなければならないのか。
それは没落貴族で、メイド達を雇うのも大変な身であるからと分かっていても愚痴を言わずにはいられなかった。
兄が怒ると怖いためジンは元の場所に箱を戻し、その時は掃除に戻った。
ただの興味本位だったんだ。
夕食後、蔵に行き手引書を見ながらこっそりやってみた。
「我は汝と契約する。それから自分の血をって痛そう。嫌だな」
「ジン、父さん達帰るの遅くなるって」
「あっ、兄さん」
すぐ部屋に戻ろうと立ち上がった時、手を棚で擦ってしまい血が垂れた。そして、血の雫が錬成陣の中に落ちた瞬間、光がジンを包む。
「うわっ、まぶしい」
「俺を呼んだのはお前か?まだガキじゃねえか」
「な、なんだお前!」
大きな身体に鋭い牙、ふさふさの毛が生えており、目が鋭い。ジンは怖くて涙が出て震えてしまう。
「魔獣、なのか?」
「そうだ。ウルバリウムというんだが、ガキは」
「ガキじゃない!俺様は魔法使いの一族の一人であるジン・エルビッシュだ!」
「ジンでいいか。俺もウルバでいい」
「そうかウルバか。それでこの錬成陣から出てきたと言うことは俺様は前代未聞の最年少魔法使いになるわけだな。よし、契約してやろう」
「それは無理だ」
「なんで!」
召喚すれば契約するものだと思っていたジンは断られ、嫌だと連呼する。
「俺が空腹の時何も出来ないだろ」
「ご飯か。それなら食べさせてやる」
「お前らが食べるものじゃない。仕方ないか。召喚代だけでも貰って帰る」
「待て!お金が必要なのか!それは今お父様が工面して」
「違うぞジン。お前の身体を貸せということだ」
「食べても美味しくないぞ」
「今のままでは美味しくないな。それならジンが16歳になって召喚出来たなら契約してやろう。それまでに家も元通りにしておけ」
ウルバの舌がジンの涙を舐めとる。
ジンはウルバの言葉を信じ、家を復興、貴族に返り咲いた。
そして、召喚した日に美味しいとは何かを知ることになった。
クラスで気にくわない葵と勝負する筈だったのに。戦うためにはまず食事だと担がれ、寮の部屋に連れていかれた。そこら辺の、野外や汚いトイレに連れ込まれ盛られることは無かったが、ベッドの上に投げ飛ばされ、すぐさま服を破られた時はかなり怒った。
しかし、抵抗むなしく身体を暴かれている。
半獣人の姿だからって怖くないぞと言い聞かせている内に舌で舐められるし、無遠慮に突っ込まれ喘がされる。やはり契約獣は野蛮だ。
「あぅ、それ以上、んっ! 入って、くるなっ」
「キツイな。ジン、体の力を抜け」
「くっ、ああっ、苦しい」
「初めてでこのサイズは苦しいか。でも、慣れないとまともに戦えないぜ。これからたくさんやるんだからな」
「さっき一回出して、んあっ!?」
「一回で気持ちよくなっても食べれる精気は少ししかないんだ。もっとよがれ、なあ!」
「クッ、俺様にこんな」
腰が跳ねあがる。ウルバの熱い息がかかり、自分のナカに入れているのが、好き勝手に犯しているのがコイツだと嫌でも分かる。
「今、締め付けたな。ここを突かれて興奮しているのか?」
興奮しているのはお前だけだと言いたいが、喘ぎ声で上手く言えない。後ろから何度もウルバの勃起したもので突かれては出され、意識も飛びそうになる。
「ジンがガキだった時の召喚分に俺を待たせた8年分は体で払ってもらわないとな」
気持ち良くなんてないと口では言っても、視界は潤み声が出るのでウルバには可愛いと言われる始末だ。
「俺様は、あっ、可愛く、はあっ、なんてないのに」
「可愛いぜ。泣いてる顔も気持ち良くて仕方ない顔もな」
「っあああああ!」
肩を噛まれた瞬間、ジンもウルバも何度目か分からない絶頂を迎えたのだった。
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