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次の日の朝。 「七瀬くん、僕今日も〇〇公園にいるから早く来て! 待ってるねー」 昨日と同じようにかかってきた電話。 「やだよ。俺行かない。まだ眠いし」 「今僕の膝に子猫ちゃん乗ってるよー。会いたくないの?」 そんなことを言われると、少し迷う。 子猫には会いたい。けど眠い。 「ついでに、帰りにどこか食べに行かない? 僕今日父さんいないから昼食べにいかなきゃいけなくて」 「まぁ、いいよ。そこまでいうなら」 「やった! じゃあ待ってね。またね七瀬くん」 了承したのは、ただ単に子猫に会いたかったからだとか、依織の嬉しそうな声が聞きたかったからだとか。 そんな不毛な理由。 だけど、毎日こうやって依織に振り回されるの悪くない、なんて。 最近の俺は、依織に感化されているのかもしれない。 公園につくと、昨日と同じベンチに座り、横に座っている子猫を撫でている依織を見つけた。 「おはよう。猫ちゃん。依織」 「挨拶が僕より猫の方が先ってどういうこと! 七瀬くんが一番好きなのは僕でしょ!」 子猫と目線を合わせながら撫でると、ふにゃーと可愛い声で鳴いた。 「よし、決めた! この子の名前はふーちゃんだ」 「ふ、ふーちゃん? ダサ」 「うるさ。依織はわかってないねー、この名前の良さが。やれやれ」 命名 ふーちゃん 俺がつけた子猫の名前。 これからも、俺達二人が仲良くできるよう、見守っていて欲しい。 お供物はささみで。 第3話  モノに釣られた話   end

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