7 / 7
第7話(※) 〜side.寛希〜
果てた後のまったりタイム。
久しぶりの千早 とのセックス。
嬉しかったし、悦ぶ顔が見たくて張り切り過ぎた。
汗だくの体で千早に触れるのも悪いと思ったし、イッたばかりの千早はまだ体をビクビクさせてるから、そっとしておいてやった方がいいと思った。
でも気配だけは感じていたくて、肩が触れ合うくらいの距離で並んで横になる。
千早は嬉しそうに体を寄せて、自分から俺の腕枕におさまってきた。
俺の腕の中で見せる穏やかな笑顔。
あぁ、俺はずっと千早のこの笑顔が見たかったんだ。
そっと抱きしめて髪に触れた。
「ねぇ、寛希 …」
俺の胸に手を添えながらじっと俺を見る。
「ん、どうした?」
「もし…エレベーターが故障しなかったら、俺たちどうなってたんだろう…と思って。ゆっくり話す事もなかっただろうから、こんな風に抱き合う事もなかったのかな」
淋しそうな千早の表情。
自分で言い出したくせに涙ぐむなんて可愛い奴だ。
「それはないな。キッカケは違うだろうけど、絶対またこうやって好き同士になってたはずだ」
「…どうしてそんな事わかるの?」
「俺が千早をあきらめる気がないからだよ。絶対千早に気持ちを伝えて、また千早に好きになってもらうって決めてた」
おでこにチュッとキスをすると、照れながらうつむいた。
「どうしてそんなに俺の事…」
「そんなの決まってるだろ、千早の側は心地いいし、千早の笑顔を見ているだけで癒される。いるのが当たり前だと思うくらい千早を愛してるからだ」
千早に想われてるって確信した俺は無敵だ。
3年間の想いをぶつけるように『好きだ』と『愛してる』を伝えた。
「あ…ありがとう///」
可愛い可愛い俺の千早。
恥ずかしそうなのにどこか満足そうだ。
俺も少し欲が出てきた。
千早にも『好き』と言って欲しい。
贅沢な望みだってわかってる。
千早が想いを受け入れてくれただけで充分なはずなのに。
「千早はどうだ、俺の事好きか?」
「わ、わかってるでしょ、そんな事///」
「わかってる。でも千早の言葉で聞かせてくれよ」
「や…、セックスした後は恥ずかしいから」
今さら照れる姿もとびきり可愛い。
もうちょっといじめたくなる。
「言ってくれよ。言わないとイタズラするぞ」
耳元でちょっと低めの声で囁いた。
千早は俺のコレに弱い。
頰を染めた千早の『好き』を待つ。
「ん、いいよ…イタズラしても///」
上目づかいで俺を見ながら、ヤラシイ手つきでゆっくりと俺の胸板を撫でた。
「なっ…、お前それ…///」
こんな状況で誘うなんて反則だ。
その仕草や表情に興奮した俺の下半身が一気に元気になった。
「…もう1回…しない?」
千早は硬度を増した俺自身に触れた。
する!します!!
千早が望むなら何度だって『ハイ、喜んで!!』だ。
「嬉しい」
千早が子供のように無邪気に笑う。
あぁ、きっと俺はこうやって千早に振り回されて生きていくんだ。
千早の言動に一喜一憂したり、無理難題も受け入れて叶えてしまったり。
でも、きっとそんな毎日も幸せだ。
俺の幸せは千早の笑顔を見る事だから。
「千早、愛してる…」
瞳を閉じて俺のキスを待つ可愛い唇にそっとキスをした…。
ともだちにシェアしよう!