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 ビシィッ!! 「うあっ!!」  綺麗に決まった荊櫻の回し蹴り。  ビウッ!! 「ぐあ…っ!!」  大気を裂いて唸る璃音の拳…。  殺気を隠そうともせずに襲い掛かる攻撃に、玲も忍も翻弄されていた。  息が完全に上がって体のあちこちがギシギシと悲鳴を上げているのに、鬼と子鬼は疲労の欠片すら見せようとしない。 「化け物かよ…」 「本物の怪物ですか…っ」  玲も忍も口の端に滲む血を拭い、呼吸を整える。  ブワリ。  冷酷な鬼の背に真っ黒な瘴気が噴き上がり…。  バサリ。  翼のように形を成して広がった。 『万事休すか…ッ!!』  悪魔が獲物を求めて踊りかかる。 『瑠維…ッ!!』  死が、二人に覆い隠さった瞬間だった。

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