57 / 181

 サプライズを企画したのは、ただただ瑠維を喜ばせたい一心だったのだ。  相談を持ち掛けた時、荊櫻も璃音も渋った。 「すべてを内緒にするより、瑠維も参加させた方がいい」と。  二人だけで企画を進め、挙げ句首が回らなくなり、終いには瑠維に寂しい思いをさせてしまった。  あと一歩遅ければ、既に瑠維は…。  ザワリと、背中に悪寒が走った。  瑠維を失うなど、考えたくもない。  自分達こそ瑠維がいたから頑張れたし、生きていられるのに。  会いたい。  会って抱きしめて、謝りたい。  そう強く思った。

ともだちにシェアしよう!