95 / 181
甘く、切なく
温かな感触に、意識が少しずつ浮き上がっていく。
優しい温かさに包まれて、軽い口づけや掌が滑っていき………嬉しさで涙が零れた。
待って待って待ち焦がれた。
欲しくて仕方なくて、毎晩思い返して哭いた。
泣いて哭いて、狂う程に求めた二人の肌…。
「…………っふ…」
重い瞼を持ち上げると、仰向けの瑠維の左右に忍と玲がおり、髪や頬を優しく撫でていた。
羽のように軽やかなのに優しく、愛おしい感触。
「おはよう、瑠維」
チュ。
「良く眠れたか?瑠維」
チュ。
額や瞼、頬に落とされる口づけ。
「おはよ。
眠れたけどさ…。まだダルい……………つか、腰が痛くて辛い」
掠れた声で答えると、労るように交互に唇を啄まれる。
少しずつ上がっていく息は気のせいじゃない。
わざと煽りたてる二人の口づけに酔い…。
瑠維は甘い疼きへと誘われ………。
ともだちにシェアしよう!