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 テーブルに並んだのは彩りも豊かな料理の数々。  前菜から始まり、スープ、肉料理、魚料理…。  主菜からデザートまで、心づくしのものばかり。  今まで数ヶ月の間、試食をしては却下、却下しては試食と、試行錯誤してきた。  今日もそうなるのではないかと、玲も忍も考えている。  だが。  この料理が条件を満たさない限り、サプライズは成立しない…。  璃音の隣でけだるそうに座る猫のみあは、チロリと二人を見た後、何故かニヤニヤと笑い出す。 「「………?」」 「気にしないでいいワよ。  単に、アナタ達の意地っ張り振りに呆れてるだけだから。  ささ、早く試食なさいな」  猫に促され、前菜に手を伸ばす。 「「…………………………っ!?」」  一口頬張った瞬間、予想が大きく覆された。

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