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旅行に出発する時は、ちゃんとあった家。
なのに、今は。
瀟洒な家や門だけでなく、塀や庭の芝までが綺麗サッパリ無くなっている。
「な…、なんじゃこりゃ…」
考えられない事態に、三人ともがパニックになった。
RRRRR…、RRRRR
いきなり鳴り出した瑠維の携帯電話。
表示を見ると、荊櫻だった。
「もっ、もしもしっ、母さん!?
いま、家の前に着いたんだけど、家がっ、家が…っ!!」
半ばパニックのまま、まくし立てる。
『あー。
綺麗サッパリ無くなってただろ。
今、璃音とエロ魔神が向かってるから、そこで待っとけ』
ぷつ。
「はぁっ!?
なんだよそれっ!!
しかも切るって、アリかよっ!?」
「ごめん、お待たせ~」
事態が飲み込めていない三人の後ろから、璃音がヒョッコリ顔を出した。
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