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「ついてるぞ」  滑らかな頬につく米粒を摘まんでやると、幼子のように「あ…」と笑って口を拭う。  昔と変わらない反応が胸をくすぐり、愛おしいと思わせる。 「あ。ありがと」 「  ったく」  口に含んだ米粒を味わう。  微かに舌を刺す……甘み。 「………」  甘み? 「………こっちもやる」 「え?兄貴の分なくなるよ」 「………」 「いいの?」 「その分もお前を食べるからいい」  にやりと笑った顔は引き攣ってなかっただろうか… 「早く食って、こっちに来い。そんな姿をしてるって事は、女扱いして欲しいんだろ?」  びくりと何かを期待するかのように姿勢を正した汰紀の唇はきっと…甘い甘い砂糖の味がするんだろうな……  この二人は、何だかんだとラブラブなんです(;´д`)

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