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 呼吸を乱した瑠維は、忍の肩に手をかけて腰を落としていく。 「無理するな。  ゆっくり時間をかけて構わないんだぞ」 「……んっ、や……、はやく…ほしい……っ」  顔を左右に振り、忍の雄刀を後蕾に含む。 「すき…っ、しのぶ………、愛してるから……っ、はやく……っ。  きて……、早く来て…っ」  零れる涙は苦しいからじゃなく、愛しい伴侶と漸く繋がれた歓喜によるものだ。  腰に添えられた手が、しなる体を支えていてくれる。  腰を沈める瑠維に合わせ、忍が体の角度を少し変えてくれたから、苦しくなどない…。  気持ちだけじゃなく、体も一つに繋げてしまいたい。  今。  この瞬間。  忍のためだけのものになりたいのだから…。 「無茶するな。  ゆっくり腰を落とせ、瑠維」  チュ。  気遣いながら愛しげに触れる唇が、瑠維の心を煽る。 「んああああ…っ」  ずぷん…っ。 「………………ぁ…っ」  根元までを咥えて、うねる襞の一つ一つが悦びにうち震え、最奥まで忍を迎え入れた。

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