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 キシ…ッ。  ビ………ッ!!  割り開かれたシャツから幾つも釦が飛んだ。  薄紅の花びらが散った白磁の肌が露わになる。  潤んだ瞳も、伴侶を捉えて離さない。 「…………………来て」  ほっそりとした腕を伸ばし、玲を迎え入れる仕草。 「体………もたねえだろ?」 「構わない…。  玲に全て捧げるのが、今の俺の悦びだから…」  立ち上る甘い香り。  切なげな吐息。  サクランボのように薄く色付く胸の飾りや、中心で息づく花芯と後蕾…。  存在自体が玲を魅了してやまない。 「全部…、奪ってやる。  覚悟しな…」 「ふふ…っ」  ゆっくりと体が重なり、あえかな吐息が漏れる。  青い闇の中。  深く交わり、蜜と愛を注ぎ込み、全てを捧げ尽くすために…。

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