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湖に向かう山道を通り、車は一軒の瀟洒な屋敷の前で停まった。 「着いたぜ」 「……ん…っ」 気遣うように触れた指にすら、体は敏感に反応を示す。 愛しい伴侶に恋い焦がれて尽くしまくる性質だけではなく、この場所自体も瑠維を煽るきっかけになっているのだ。 弟である璃音への狂おしいまでの思慕に暴走した瑠維。 その狂愛じみた執着を玲と忍が削ぎ落とし、深い情愛を注いでくれた場所。 永遠の繋がりを約定して貰えた、瑠維にとって特別すぎる場所。 県境の別荘だからだ。

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