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「へ……?」 玲が足を向けたのは、いつもの部屋ではなく二階の東側にある玲の部屋だった。 「お前は健気だからな。 三人で寝る部屋だと、俺達のどっちかに気兼ねするだろ? 今は俺だけのお前だから、こっちにした」 「……」 「全部蕩かしてやるから、余計な事は考えんな」 「……ん…。」 いつも心の根底にある二人への罪悪感。 それを感じ取って、玲は時分の部屋を選んだのだ。 瑠維を深く想ってくれているからこそ…。

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