6 / 30
6、皇帝陛下に報告
諒と会った次の日、陛下に報告
する為職務が終了した後すぐに
向かった。
「陛下、お休みの所失礼いたします」
「将か、入れ。
どうしたのだ。何かあったのか」
「いえ、急用ではないのですが
陛下に報告したいことがあります」
通常、内官は必要な情報以外陛下に
報告する義務はない。しかし、将は
早急に知らせたかった。
「昨日、衣装二部 諒治の息子に
会いました。まだ、成人では
ありませんが賢くそして
思いやりのある子です」
「そなたが、人を褒めるとは
珍しい。それでその子供は
何をしているのだ?」
「はい、普段は両班や良民に自分
の造った服を売り、その売上で
奴婢に無償で服や食料を提供して
いるようです」
将の話を聞いた陛下は驚くと同時に
興味を抱いた。
「大臣達でさえ見返りを求める
ものを、子供は何の見返りを
求めることもなく提供している。
この事実を民が知れば呆れられる」
陛下はこの話を重く受け止め
大臣達を集め奴婢の支援策を
纏 めることにした。
ともだちにシェアしよう!