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GAME6:Commentator by KANARIA
中途半端に膝までおろされたスウェット、肩にはハルくんの顎が乗っていて、ハルくんの右手はおれのムスコさんをいじっている。
正直後悔しているし、いろんな意味で毒だ。ハルくんの手は大きいけれど指が長くしなやかですごく綺麗。その綺麗な手が、おれのムスコと戯れているとことなんて見たくなかったし、汚してしまうようで申し訳ない。
「……気持ちよくない?」
ハルくんに聞かれ、なんと答えていいのか困ってしまう。おかしな申し訳なさが先だって、触られても反応しないとか、ハルくん触り損じゃん。
「……ごめん、なんか……悪いなぁって思ったら、ブレーキかかるっていうか」
「目、閉じなよ。そのほうが集中出来るし」
「いや、だって……見てないと」
「真面目か。やり方云々じゃなくてさ、カナさんがイケるかどうかってのが問題なわけで、カナさんをイかすのがおれの最重要ミッションなわけだから」
……ああ。どうしよう。耳がやばい。ハルくんの声が鼓膜に直接響いて、それが腰にくるって、どんだけイケボだ。低い声って女の子が好きなものでしょ? 前になんかで読んだ。低い声には男性ホルモンが多く含まれてて、すなわちモテフェロモンなんだって。ハルくんの声、男にも有効なの?
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