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GAME6

 なんとか呼吸を整えて後ろを振り返ると、びっくり顔のハルくん。よし、驚いてる。ビビってる。 「え、いや、それはさ、違うじゃん」 「違わない。ついでじゃん。ここまでおっきくなったら、どうせ後で抜くでしょ?」 「んー? いや、まぁ、そうね……そうかもね」  おれの視線を避けるように、ハルくんがすいっと明後日の方向を見る。なんだなんだ? 照れてんのか? けっこう可愛いとこあんじゃん。 「ほら、ハルくんも脱ごうよ。それとも手伝おうか?」 「……面白がってるでしょ」 「だって、なんかもう笑っちゃうんだもん。真面目になんてやってられないよ」 「……はぁ……もう、わかったよ。なんだよ、結局こうなるんじゃんか……」  ぶつぶつ文句を言いながらハルくんがスウェットを脱ぎだす。明るい黄緑色のボクサーパンツ。その前部分の盛りあがりに、思わず目が釘付けになる。 「見すぎ」 「だって……え、でかくない? なんか仕込んでる?」 「いつ、どのタイミングで、なにを、なんのために仕込んでんのか教えてくれよ」 「いや、ハルくんのことだから……いざって時のために? 常に仕込んでる的な?」 「おれのこと、どんな人間だと思ってんの」 「いや、だって……」

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