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GAME7

 腕を伸ばすも一歩遅く、ずるりとパンツが引きさげられ、ぼろんとおれのムスコがこんにちはしてしまった。ああ、もう。あーくそ! 「……馬? ハルくん、馬なの?」 「じっと見んな! ほんとにもう……どうすんの、これ」  流れる気まずい沈黙。互いに背中を向け合い、この静寂とどうしようもない気まずさに耐える。 「……あのさ」  先に沈黙を破ったのはカナさんのほうだった。 「うん」 「ハルくん、部屋戻ったら?」 「……なんで? 問題解決してないじゃん」  そうだ。なにも問題は解決していない。 「……いや、あの……うん、多分もう大丈夫そうな気がする」 「ほんとに?」 「……うん……さっき……イキそうだったし」  さっき? おれがいじってる時? それならそれでいいけど……なんでだろう。なんでおれ、ちょっとガッカリしてんの? 「戻らない? このまま一緒に寝る?」  衣擦れの音がしてカナさんがこっちを向いたのがわかる。このまま一緒に……確かにもういろいろと面倒くさくなってきた。冷静になったらおれのムスコも落ち着いたし、精神的な疲れで睡魔もやってきてる。

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