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虫②

長い沈黙の後、雄也は口を開いた。 「その…、良彦の体に…虫を乗せたい…デス」 「おー、そうかそうか…って…え!?どうしてそうなった!?」 「ま、前にとある漫画で見てから気になって…這う感触とか気持ちいいらしいけど自分じゃわかんねーしよ」 やったことあるんかい!ってツッコミは口に出さなかった。 それより虫を?体に?乗せる??? イミワカラン… 「ほら、絶対引くだろ?でも頼めるのお前しかいないしー」 「いや、よく俺がOKすると思ったな」 「え、だめ?」 大の男が首を傾げるな、上目遣いでこっちを見るな!! 「可愛い…」 「え?」 はっ、つい心の声が… 「やっ、とにかくだ。例えOKを出したとしても種類によっては断る」 「え、種類によったらいいの!?」 「とりあえず聞くだけ…」 突然立ち上がったかと思うと、雄也は別の部屋に走って行った。 「はいっ!この中から選んで!!」 「えっ、まじで…」 冗談じゃないのはわかったけど、この蠢くもの達をみて俺が正気でいられるとでも?? 写真でさえ鳥肌が止まらないんだぞ? 「や、やっぱどれも無理っ!!見てるだけで吐きそう…」 「やっぱダメか…」 (´・ω・`)みたいな顔をするなよ、許したいけど虫はダメなんだ… カサカサッ 「え?」 「あ、ここにいたんだね!!」 「ぎゃああああああ!!早く退けろおおおお!!!」 足の上に何かいた。 「よいしょっと」 「な、なんだこれ!?」 「リンゴドクガの一種だよ!可愛いでしょ?」 「蛾なの!?」 白くてモフモフしてる、一見みただけではウサギとかに見えなくもない… でも俺の虫レーダーは正確だ。これはぬいぐるみみたいな見た目をしていても虫…。 というか放し飼いにされていたのか…? 「まてよ…他にも放し飼いのやつらがいるのか…?」 「うん!どこにいるか俺も把握してない!」 「帰る…」 「え?」 「ヤダぁ帰るぅ…」 「あっ!ごめん!!泣かないで…良彦の家まで送るから!!」 あの後さらに虫嫌いが悪化したのはいうまでもない。 END 放置しすぎて書きたかったもの忘れました。すみません。 ちなみに虫が平気な方は「プードル蛾」でしらべると出てきます。 私は大体の虫は嫌いです笑

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