1 / 10

第1話

ふと意識が浮上する。 何度か瞬きをしたあとに時間を確認するとアラームより10分ほど早い時間だった。 少しでも長く別途の中にいようかとも思ったけれど、これ以上ダラダラしていたら絶対に起きれなくなる。 そう考えベットから抜け出して伸びをした。 ひとまず下に降りて顔を洗うとリビングの方からいいにおいがしてくる。 部屋に戻る前にちらりと覗くと慌ただしく動いていた人と目が合う。 「あれ、冬真くん今日は早いね。」 「目が覚めちゃって。」 そう言って苦笑すると「そういうことね。」と笑われる。 「ついでだし、悪いんだけど夜宵のこと起こしてきてもらえる? あの子本当に起きないから。」 「起きなかったら殴っちゃっていいから!」なんて笑いながら言われ、わかりましたと笑って返してもう一度二階に上がった。

ともだちにシェアしよう!