14 / 14
オマケ 天使との攻防
「あっ・・・やめ・・・そこは・・」
声が漏れる。
両親の部屋は下だけど、やはりそのへんは気を使う。
「ダメ・・っダメだって・・・ああっ」
舌に悶える
舌と共に指が・・・。
「あかん!!あかんて!!」
俺は慌てて叫んだ。
天使はやっと止めてくれた。
危ない。
危ない。
指挿れられるところやった。
気持ち良かったから流されるとこやった。
「なんであかんの?・・・気持ちええよ?」
天使が俺の股間に顔をうずめながら言う。
今は俺のペニスを咥えてくれたからホッとしているけど、天使は隙あらば、俺の身体のあちこちを開発してこようとする。
そう、俺の後ろの穴を天使は狙っているのだ。
そこに自分のを挿れて気持ちよくさせたいと思っているのだ。
ちなみに胸は・・・もう開発されてしもた。
ここだけでイケるようになってしもた・・・。
「気持ちよくなって欲しいねん・・・あなたに。僕はあなたを気持ちようしたい」
熱い目で天使がは僕のを舐めながら云う。
その舌だけで身体が溶けそうだ。
あ、そんな先をほじるみたいに舐めんといて・・・
ああっ
裏側をそんな風になめないで・・・
いい
気持ちいい・・・
でも、
でもや!!
「あかん、あかん・・・後ろはやめて」
舌にそこを舐められて俺は悲鳴をあげた。
後ろの穴に熱い舌が這っていた。
飛び起きる。
天使から身体を離す。
ヤバかった。
ええかも、思ってもうた。
「すごい気持ちよくしてあげれるのに、なんで?」
天使が泣きそうになる。
「僕のすること・・・嫌?僕・・・汚い?色んな人としてきたことやから?」
綺麗な目から透明な涙がおちる。
あかん
あかん。
俺の天使が泣いてしまった。
俺は自分の顔を思い切り殴りつけた。
唇が切れるほど殴った。
その音に天使が驚いて涙を止めた。
「何してんの!!やめて!!」
天使がすかりつく。
「あなたを泣かすヤツはどつくって決めたんやからしゃあないんです」
俺は天使を抱きしめながら言う。
「止めて・・・もう泣かないから」
天使が言う。
俺の切れた唇を舐めながら。
「はい。あなたが言うんやったら。でも、めちゃくちゃ好きやねん、わかって?・・・ね?」
俺は囁いた。
その小さな頭にキスしながら。
「じゃあ何でさせてくれへんの?・・・僕かてあなたを気持ちようさせたいんや」
天使は納得してくれない。
これは時々こうなってしまう。
【どっち】も抜群に上手い天使には、片方だけに拘る理由がないのだ。
「そういう問題やないんですよ」
俺はため息をつく。
これは俺の。
俺の男としての沽券の問題なんや!!
どうしても、どうしてもめっちゃ愛してるけど、それは許して!!
死ぬほどよくしてくれることが確定しているからこそ!!
俺は!!
俺は!!
可愛い恋人にのしかかられて、喘がさせられるのはちょっと無理、いや、絶対無理なんや!!!
こんなゴツイゴリラみたいな男を組み敷きたいおもう物好きが、天使のような、いや、天使そのものである恋人やったのは誤算やった。
「何で・・・何で・・・?」
涙目で可愛く強請られる。
ワガママなどほとんど言わない恋人がねだってくれてますが、これだけはこれだけは・・・。
汗がダラダラ出てきた。
「何であかんの・・・」
恋人の指が胸を弄りだす。
ヤバい・・
気持ちええ・・・
ヤバい・・・
俺は危ういところで、うっとり溶けてしまうところやった。
テクニックが段違いなのだ、
俺の恋人は。
このままではやられてしまう。
だから・・・
俺は恋人の唇をふさいで呼吸を奪う。
酸欠にするためにキスをした。
恋人の意識がぼうっとしたところで、うつぶせにして、後ろから貫いた。
ああっ
いいっ
感じやすい恋人が身体を震わす。
「枕噛んでてね。今日は朝まで終わらへんから」
俺は囁いた。
深く入っていく。
中が絡みつく。
たまらへん。
んっ
んっ
枕を顔に押し付けて耐える姿がめちゃくちゃ可愛い。
「たくさんたくさんしたげるね」
俺は言った。
体力勝負に持ち込むしかない。
テクニックはあっちが上だか、俺には体力がある。
負けたら、・・・ヤラれてしまうのだ。
それに。
まぁ、こうなったら、それを理由にして。
理由ができたから。
いつも我慢してるし。
まあ、これで。
俺の中の理性を捨てる理由に、俺は喜んで飛びついた。
明日は休みやし。
天使も・・・明日はおかんが紹介したバイト休みやろ。
「愛してる。ホンマに愛してる」
俺は獣のように唸りながら言った。
恋人の中の熱さと甘さを、喰らい尽くしたい。
激しく突き上げた。
「ああっ・・・やめ・・ああっ」
天使が泣き始めたけど、止めない。
天使は優しいからやめてくれるけども、俺はやめない。
泣いても止めない、こうなったら。
愛しくて、愛しくて、喰い殺したい。
何回もいかせて、泣かせで、その中で放ち続ける。
獣なのだ。
気持ちよくなるよりも、恋人を喰らい尽くして自分のモノにしていたいのだ。
ごめんなさい。
ごめんなさい、でも、・・・もうとめられへん
俺は意識がなくっなっても、天使を貪り続けた。
愛してる。
こんな獣を愛してくれて・・・ありがとう、そう思いながら、それでも喰らいつくした。
恋人は甘く滴る肉だった。
愛していることは食らいつくすことだった。
そして次の日、俺は天使を寝込ませて、おかんにめちゃくちゃ怒られたのだった。
END
ともだちにシェアしよう!