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第四章・8
「お願い、征生さん……。来てぇ……」
蕩けるような楓の声に、征生は前を掴み出した。
濡れた手で軽く扱いて慣らし、後は楓の内に呑み込まれた。
「あぁああ! はぁ、ッあぁ!」
「効果は抜群だな」
腰を穿ち始めた征生に併せて、楓の下半身も卑猥に波打つ。
「んぁ、はぁ、はぁ。あぁっ、あぁッ、あぁあ!」
眉根を寄せ、切なく悶える楓の表情は、ぞくぞくするほど蠱惑的だ。
(ああ、もう永遠にこうしていたいくらいだ)
そんな自分の甘えを振り切るように、征生は激しく動いた。
「ひッ、あ! あぁんッ! っふ、うぅ、んんぅん!」
「どうだ? 楓。欲しいものは何だ?」
「早く、欲しいッ! 征生さんの、精子いっぱい、欲しいぃ!」
「何ていやらしい事を言うんだ」
ローションが効きすぎたらしい。
だが、『先生』の顔と、『楓』の顔。
二つの魅力に、征生は眩んだ。
「さぁ、楓。存分にイッてくれ」
楓の内で、征生は弾けた。
「あぁ、あ! は、あぁあんんッ!」
どく、どくりと体内に注がれながら、自らも達しながら、楓は無意識のうちに手を伸ばしていた。
しっかり握り返してくれるのは、愛しい人。
「征生、さん……、好き……」
半ば朦朧となりながら、楓は優しいその顔を見ていた。
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