35 / 64

第五章・2

「先生、セン、セッ!」 「あ、っく。はぁ、あ!」  ひどく焦って盛る大翔の腰は、楓の理性を壊しにかかる。  淫らな自分を、暴きにくる。 (だ、ダメッ! 外で、征生さんが聞いてる……ッ!)  唇を噛み、声を漏らさないよう耐えた。  だが、快感はどんどん下半身から這い上って来る。 「楓先生、最高! 先生の内、すっげぇ熱い!」  大翔の放った精を受け止めた時、楓の脳まで快感が突き抜けた。 「んぁあ! はぁ、んんッ!」  力強い性をその身にぶつけられ、思わず声を上げてしまった楓。  宙で、自分の声が凍った心地がした。 (今の、絶対聞かれたよね……) 「はぁ、はぁ。ね、先生。悦かった?」 「うん……、すごく感じたよ……」  また、関係してしまった。  後悔しても、無駄だ。  大翔くんは、組長の一人息子。  拒むことなど、できないんだから。  重くなってしまった体を起こし、楓は大翔の勉強部屋を出た。

ともだちにシェアしよう!