78 / 126

満願成就の過ごし方6

 セルフのガソリンスタンドのトイレの床で、ガキは必死で男の尻を犯していた。  ガキ好みの、安っぽい、やっぱりタトゥーが入ったような男だ。   オレが散々刀で貫いて、ガキを抱いて満足した後は、死体はガキの好きにさせてやっている。  恍惚と腰を動かすガキをオレは眺める。  面白い。  ずっと入れたくて、たまらなかった隠れゲイのガキが、最初に入れたのは死体でそれがやみつきになってしまったわけだ。  最初、無理やり入れるように命じたのはオレだけどな。  死んだオトモダチのそこに入れろと刀を向けて命令した。  泣きながらガキはそうした。  そこからすっかりハマってしまって。  「いいのか?」  「いい、めちゃくちゃいい」  かすれた声でガキは答える。  「オレは入れられるのはごめんだが、生きてる人間に入れたくないか?」  オレは興味本位できく。  オレ以外の生きてる人間とコイツをさせる気はないが。  コイツはオレのもんだからな。  オレは生きてる男に入れる方がいい。  「死んでるのが、いい」  ガキがまるで自分の中に入れられてるような顔をして、腰を打ちつける。  まるで自分で自分を犯しているように感じてる。  「死体はオレの言うなりだから」  ガキは呻いた。  なんて顔して腰振ってやがる。  オレはいらついた。  またやりたくなってきた。  声を上げてガキは果てた。  男の身体から離れたガキを床に押し付けてまた、抱く。   「入れられてると入れるの、どちらが好きだ」   ガキに入れながら、囁く。  入れる方とでも答えたら、殺してやろうかと思ってた。  オレが死体以下なのは許せない。  「どっちでも・・・でも、あんたが誰か 殺すとこ見るのが一番イク」   ガキの答えにオレは笑った。  コイツ、本当にイカレてる。  「なんだこれは!!」    声がした。  清掃中の札を出しておいたのに、誰かが入ってきた。  血まみれの死体、そしてやってる俺達を見て凍りついた。  年配のオッサンだった。  オレは舌打ちして、ガキの中から自分のものを引き抜き、刀片手に入り口に走った。  驚いた顔をしたまま立っているそのオッサンの喉を切り裂いた。  声も立てない。  なんで、こんなことがオレに出来るのかは分からないが、オレは一振りで相手を絶命させることが出来る。   この刀を手にした時から。  切り裂いた時の、信じられないと言った顔。  血が流れ、命が尽きるときの絶望。  堪らない。  オレは射精しながらオッサンを刀で貫き続けた。  ガキのさっきのセリフじゃないが、やっぱりコレが一番いい。    刀から伝わる感触が、脳が痺れるくらいの快感に変わる。  これだけは他では代用できない。  そして、再びガキの中に入る。  殺した後の、コイツの中が一番いい。   いいんだ。   激しく突き上げる。  ガキは声をあげた。  人が来るなら来たらいい。  全員殺すだけだ。  ゆっくり回す。  ガキの声、熱い中、この感触。ガキの肌。  やっぱりここがいい。  オレは夢中になった。  ガキも狂った。  ああ、気持ちがいい。  何度となく身体を重ねたけれど、この殺した後のセックスが一番いい。  このガキがいい。    やっと気がすんで、ガキから身体を離しながらオレは尋ねた。  「なぁ、あのオヤジもお前やるの?」  これは興味津々だ。  男の死体なら誰でもいいのだろうか。  「嫌だ。好みじゃない。せめて顔が良くて若くないと」  ガキは即答して、オレは笑った。  そろそろ、あの「お家」に向かうか。  アイツがいる「お家」だ。  アイツはコイツの好みではないけど、コイツはアイツの死体とやるだろう。  若くて顔はいいからだ。  アイツの死体に入れてるコイツに入れる。  その考えは魅力的だった。  殺シテヤル。  

ともだちにシェアしよう!