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第7話

あれ・・・ここ、どこだ?確か俺は集会所で食事をしてたはずなのに・・・。俺は、神殿のような場所に居た。しかも、着ていたはずの衣服ではなく、薄い、白装束のようなものを身にまとって、祭壇の上に拘束されていた。 「な、なんだよこれっ!!動けない・・・なんなんだよ・・・助けてください!!」 俺が村の人々に助けを求めても、誰一人動こうとしなかった。それだけじゃない。さっきから、おかしな呪文を繰り返し言ってるだけだった。 「蛇神様、蛇神様、我々の村の平和と、安泰を・・・。蛇神様に、生贄を捧げます。」 「お、おい、生贄ってなんだよ!!はっ・・・まさか・・・蛇沢教授が言っていたことって本当だったのか??助けてくれっ!!!」 「叫んでも無駄じゃよ。お主は、蛇神様に選ばれた生贄・・・。いや・・・選ばれた男嫁と言うべきか。先日、蛇神様から数年ぶりにお告げがあったのじゃ。蛇祭りの日に、外からややって来る若者を生贄に捧げよ・・・と。」 「蛇沢教授と話をさせてくださいっ!!お、俺、騙されたんですか!?教授、どこですか???助けてくださいっ!!」 俺が、叫んでいると、神殿の奥から、重低音が響く、低い声がした。 「村人よ。生贄を確かに受け取った。約束どおり、村の平和と安泰は守ってやる・・・。」 「蛇神様バンザイ!蛇神様バンザイ!!」 村人が、続々と居なくなり、俺は一人神殿に残された。もちろん、拘束はされたままだ。すると、声の主が白いフードを被ったまま、俺の前に近づいてきた。

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