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第11話

 紙をひらひらさせて、ああだこうだと話し合う5人。  幸はその様子を見て、もしやと思った。 「おはよ~」 「澤くん!」  教室に勇真が入ってくるなり、腕を掴んで窓際に連れて行く。 「澤くん、もしかして田畑くんたちに不幸の手紙を出した!?」 「当たり。勘がいいな、八柳」  どうしてそんなことを、と幸は勇真を責める勢いだが、当人は呑気なものだ。 「あいつらが不幸の手紙くらいで青くなるタマか? 笑い飛ばして破り捨てるぜ」  勇真の言う通り、手紙は1限目が始まる前に破られ、丸められてゴミ箱行きとなっていた。

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