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アルエレちゃんのバレンタイン
明日はバレンタイン。
僕は前日から調理室を借りて、渡すチョコの試作中。
「うーん。もうちょっと苦くしたいな。」
エレーヌはアルディスの好みに合わせて作りたいらしい。
すると給仕さんのレイナーさんが覗きに来た。
「エレーヌ様。ソレはチョコですか?」
「うん。そうだよ。明日はバレンタインだからね。」
っと照れた様子で答えた。
「バレンタインですか....、どのようなチョコに?」
「うーん。甘すぎず、ホロ苦い感じを目指して作ってるけど、なんか作れなくて....」
っと落ち込んだ様子でエレーヌは答えた。
「料理長様にはお聞きに??」
「ううん。自分の力で作りたくて....」
エレーヌは自力で作りたいのでアドバイスを貰わずに作りたいらしい....。
「僕が試食しても?」
「うん。いいよ」
レイナーはエレーヌの作ったチョコを食べる。
「ふむふむなるほど.....」
「どうかな?」
エレーヌは緊張したように聞く。
「エレーヌ様.........」
ーーーーーーーーーーーーーー
バレンタイン当日の夜
「アル....。今日は何の日か知ってる?」
「うーん。バレンタイン?」
「うん。今年も作ってみたんだけど....」
「ホント!?」
アルディスは嬉しそうにしっぽをブンブン振っている。
「今年はレイナーさんも手伝ってくれたんだ。」
「給仕さんの?」
「うん!」
エレーヌはベット横の机に手を伸ばす。
「コレ、僕からアルに....」
「ありがとう〜」
アルディスは可愛らしい包みを開けた
「いただきます」
っと笑顔でチョコを食べるアルディス。
「どう.....かな.....?」
エレーヌは緊張したように聞く。
「うん!美味しいよ!ホロ苦い感じがいいな!」
「良かった.....」
胸を撫で下ろすエレーヌ。
「ホロ苦いのはコーヒー?」
「おっ、気づいた?試作品の時にどうしてもホロ苦い感じに出来なくて、レイナーさんに食べて貰ってアドバイスを貰ったんだ。ソレで作ってみたんだ。」
「へぇ〜。すっごく美味しいよ。ありがとう♪」
っと言うとアルディスはキスをした
「ん!!!??」
アルディスは唇を離すと
「チョコのお裾分け💕」
エレーヌは顔を真っ赤にして、「もう.../////」と答えた。
「美味しいだろ?」
「うん。美味しいね。」
「エレ、今年もありがとう」
「うん.....。毎年作らせてね?」
「今度は俺も作りたいな〜」
っと考えている様子で答えた。
「一緒に作る?」
「良いのか?!」
「うん!」
嬉しそうに答えた。
そんな会話をしているアルディスとエレーヌをそっと見守るレイナーさんでした....
End
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