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第4話
「んんっ……」
さんざん乳首をつねられてこねくり回されて。たまらず喘いだ口を、ふさがれる。唇の間から入ってきた熱い舌が、雅のものの側面をなぞり、吸い上げる。口の中まで犯されるような激しいキスに、唇の端から唾液が垂れる。その垂れた唾液をぺろりと藤馬が舌で舐めとる。
「やめろ、んなこと……あっ」
藤馬の手が下肢に伸びる。お世辞にも立派とは言えない雅のものがつん、と自己主張している。
猛ったペニスを握りこんだ手を、笑顔で上下させながら、
「雅ちゃんのリードも可愛かったけど、やっぱ雅ちゃんに触ってる方が楽しいなー」
「はっ……んんっ」
シャワーも浴びられないままベッドにぶん投げられて、先ほどから藤馬にいいようにされている。今までほとんどが雅のリードだったが、多少は鬱憤が溜まっていたのだろう。
強弱をつけて竿をしごかれ、先端を指の腹で擦られ、達しそうになった雅は思わず腰が動いてしまう。
自分でも「早すぎだろ」と言いたくなったが、ここ最近の多忙でソロプレイすら全くご無沙汰だったことを考えるといた仕方ないだろう。
「藤馬……! も、イク……」
もうすぐで達しそうになったとき、藤馬は動きを早くするどころか、根元を握りこんでしまった。
「ちょ、なんで……!」
寸止めされて雅は半泣きだ。
「だって雅ちゃんは」
藤馬は根元を握りこんだ手は緩めないまま、もう片方の手でジーンズのベルトを緩めた。猛った自身を取り出して、雅の穴にあてがうと一気に突き刺す。まだまったく慣らされていない穴が、藤馬のペニスでぐぐっと広げられる。苦しさはあったが、慣れているせいか痛みはない。
「こっちでイカされる方が好きだもん、ね!」
「待って、お前ゴムしてないぃー!」
出すほうは別にいいだろう。困るのは出される雅だ。後処理はかなり面倒くさいのに。
ふっと藤馬は笑った。
「じゃあ抜く?」
わざとらしく弱い奥をこすられて、雅はいやいやと首を振った。
「抜くのやだぁ」
「いい子。じゃあ、雅ちゃんのいいところたっくさんついてあげるね」
ただでさえ寸止めされているのだ。あらがえなくても仕方ない。
(ようはオレがさっさとイッて、こいつに出される前に抜きさえすれば……)
「も……入れたんだからいいだろ……さっさと手ぇ放して、イカせろよ。ふぁ……ん……!」
未だ息子を握りこんだままの藤馬を真下から睨み上げるが、むしろ喜ばせていることに雅は気づいていない。
「もちろんイカせてあげるよ? 僕と一緒にね?」
「は? ふざけんな、何で一緒……! は……ん……! イクなら、さっさとイケよ! 遅漏野郎!」
悪態をつく雅に藤馬は気を悪くした様子もなく、抽挿を続ける。
藤馬のペニスの先端からあふれ出た先走りがローションのように滑りをよくし、ぐちゅぐちゅと水音を立てる。カリが壁をえぐる感覚が気持ちいい。
「雅ちゃんが早漏なんでしょ?」
「ふ……ンぁ……! うるせぇ!」
「可哀想だし、そろそろイカせてあげようかな? 次はもう少し頑張ってね?」
藤馬が雅のペニスの根元を解放する。
「は……あァ……!」
解放されたペニスの先端から、壊れた蛇口のように白い飛沫が勢いよく流れ出る。
「可愛い。雅ちゃん。大好きだよ」
耳元で囁いて、藤馬も雅の中に熱い飛沫を吐きだした。
さんざん抱きつぶされた後、腰砕けになった雅を藤馬は浴室で体をきれいにして処理をしてくれたりと至れり尽くせりで甲斐甲斐しく世話をしてくれた。
再びベッドに横になって、ぐったりしている雅の横で藤馬はご機嫌だ。
「僕も反省してるんだぁー。仕事に差しさわりあると思って手加減してたから。でも、二度とバカなこと考えられないように、毎日毎日思いっきり抱きつぶしておくべきだった」
「おっまえ……。今まで手加減してきたなぁー?」
いつもは言わば軽い短距離走だったのが、いきなりマラソンを走らされた気分だ。いくらビッチの雅とはいっても、もしもこんなセックスを毎日されたら身が持たないだろう。
「だから言ったでしょ? 雅ちゃんがリードしたがってるのが可愛かったから。それに次の日に響いたら可哀想だと思って」
「くっそー。こちとらおっさんなんだぞ。気ぃつかえよ」
「おんぶでもして帰ればいい?」
「死ね」
年下の幼なじみにおんぶされて帰宅なんて恥だ。雅が女の子ならば別だが。
「明日はお互い休みだし、ゆっくりしようか。雅ちゃんが回復するまで。つーか、お泊りしちゃえばいいじゃん」
「……うるせぇ」
にこにこ隣で笑う藤馬に、雅は敵う気がしなかった。
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