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第19話
「ベタだけど、赤にしたよ」
涼真は、赤いバラの花束を持って訪問してくれた。
「すごく……嬉しいです」
赤いバラの花ことばは、『あなたを愛しています』だ。
もし涼真がそれを知らなかったにしても、瑞には嬉しいチョイスだった。
部屋の中は、チョコレートの甘い香りでいっぱいだ。
「掛けてください。すぐに食べられるようにしておきましたから」
「何か手伝おうかと思ってたんだけど、すまないね」
テーブルの上には、チョコレートファウンテンが。
そして、様々な具材が所狭しと並んでいた。
フルーツ、マシュマロ、マフィンやポテチなどの定番から、チーズやサラミまで。
「まさか、チーズやサラミまで手作りじゃないよね」
「さすがにそこまでは」
二人、笑いながら席に着いた。
ワインで乾杯した後は、おいしいチョコレート・フォンデュをたっぷりと楽しんだ。
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