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第20話

「武藤さん、食べさせてあげますよ。はい、あ~ん」 「白河くん、酔いが回ったか?」  瑞の差し出すイチゴをぱくりと食べて、涼真はご機嫌だった。  入社してから何かと心配の種だったが、もう大丈夫のようだ。  そんな時、少し酔った瑞が話し出した。 「武藤さん、今日が何の日か知ってますか?」 「ふふふ。バレンタインデー、だよね」  バレンタインデーにチョコレート・フォンデュが食べられるなんて最高だ、と涼真はワインを一口飲んだ。 「もう。バレンタインデーって、何の日か知ってます?」 「? チョコを食べる日」  ダメだなぁ、と瑞は天を仰いだ。 「好きな人に告白する日、ですよ」

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