97 / 105
第96話
それはまさに棘の鳥籠だ。
しなやかで柔らかで千切れやすく脆い棘。
けれど小さな棘はこちらを絡めとり細い茎は幾重にも巻いて、いつでも引きちぎれると思っていたそれに、気づけば身動き一つとれないほど絡めとられている。
やがて流した血を吸い上げ、それは小さな赤い花を咲かすだろう。
私と言う鳥の血を吸って……
END.
ともだちにシェアしよう!
fujossyは18歳以上の方を対象とした、無料のBL作品投稿サイトです。
97 / 105
ともだちにシェアしよう!