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. ****** 「おはよう」 「おはようございます」 少しの時差で先生と京さんが出勤してきた。 一緒に来たわけではないようで、二人も挨拶をしている最中だった。 「あれー指輪。」 京さんが先生のつけている指輪を見てニヤリと笑う。 「…あいつがつけとけってうるさいから」 「お熱いなぁ。可愛い奴」 出勤して早々先生にべたべたしている京さん。 二人の会話は丸聞こえで…慌てて駆け寄ると京さんから先生を引き離し、自分の後ろへと隠す。 「ちょっと。全部聞こえてるからね?」 「ああ、居たのか」 居たのか。じゃないよ… むっと拗ねれば、それに笑ってる先生。 その笑顔が可愛いから許してしまうのだけど…。 「まーたとられた」 京さんには相変わらず、気が抜けない。 「だから先生は俺の!」 「ははっ、わかったわかった」 二人して面白がって…。 …でも、ここに来てすぐは嫌な顔したり、困ってたり、怒ってたりそんな顔ばかりだった先生に笑顔が増えた気がする。 だからまぁこういうのもいいのかもしれない。 先生の薬指には俺とお揃いの指輪が。 なんと幸せな光景。 「おはよう先生」 「ん。おはよ」 決して、俺はつけとけなんて強要してないのだけれど。 『あからさまにお揃いの指輪なんて、周りにバレることになるだろうからさ。先生が持っててくれたらそれでいいよ。』 だから、これは不器用な先生の愛情だと思って 『…僕がつけてたいだけだ』 秘密にしといてあげよう。 「なにニヤニヤしてるんだよ」 「変態」 だから誰か、 少しだけこの二人をどうにかしてくれないかな……。 end .

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