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たっぷりとミルクを飲んで落ち着いた赤ん坊は、多少の事では起きなさそうな雰囲気だった。
「さ、預かるから寝てるといい」
そっと宝物を抱き上げ、幸せそうに扉に向かう秋良に声をかける。
「秋良さん」
「ん?」
「…さっき……私、夢を見てました。すごく幸せな…」
怪訝な顔が振り返る。
「……圭吾の小さい頃の…」
「…」
「その子によく似てて…」
はらはらと泣き出した小夜子の傍らに、腰を下ろす。
「どうした?」
「……わか…別れて…下さい」
しゃくりが大きくなり、堪えきれなくなった
「……」
「っ…圭吾が……泣いてるかもしれないっ!!寂しがりやだからっ……きっと、貴方に逢いたくて…泣いて……っ」
温かな手が肩を抱く。
「落ち着いて」
「っ…だっ…て、…」
「小夜子」
しっかりとした口調で名前を呼ばれてはっと顔を上げた。
「探して上げて…」
「探しに行く……でも、今じゃない。いつか…」
穏やかに眠る息子の髪を指に絡ませた。
ここから先、将来についての話になります
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